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辛抱強い金融政策と巧みな対話によりG議長はFOMCの政策目標を達成して、一八年余りの花道を飾ることができた。 ただし、辛抱強い金融緩和の継続により、副作用も生じている。
CFRB理事は二○○五年六月一五日、ニューヨークで行った講演で、利上げを決定、フェデラルファンド金利は四・五○%となった。 また、二○○六年一月の声明は「さらに若干の引き締めの可能性がある」と、二○○五年三月の「さらに、若干の慎重な引き締めの可能性が高い」からトーンダウンした。
さらに、一月のFOMC声明は二○○四年五月から継続してきた「慎重な」というキーワードを外し、後任のB議長にフリーハンドを与える配慮を示した。 は経済の安定と物価の安定を目的としてきた。
低金利は一方で、資産価格の上昇と貯蓄率の低下、支出増加を助長した」と、超金融緩和策の副作用を認めている。 さらに、同理事は「低貯蓄率と資産価格高騰、過剰支出はマクロ経済上の不均衡を構成している。
このような現象は米連邦準備制度が景気全体の安定を確保するために実施した政策の副産物だ」と、G議長による金融政策の負の側面に初めて言及した。 住宅価格は大都市圏を中心に過去五年間で二倍前後に急騰している。
G議長はこれをフロスと命名。 バブルのような悲惨な結末には至らないと太鼓判を押している。
が、家計は所得が伸び悩む中で、資産価格の高騰を利用した借り入れにより消費を増やしてきただけに、住宅市場の減速が景気下押し要因になりかねない。 また、所得を上回る支出により、家計の債務が肥大化、つれて経常収支赤字も過去最大規模に膨れ上がっている。

B新議長にとっては、負の遺産だ。 G議長は秘密の神殿の扉をあけ、金融政策に新風を送り込んだ伝説の議長として記憶されるのかどうか。
すべてはこの負の遺産の処理にかかっているといえよう。 G議長は二○○五年二月三日、上下両院合同経済委員会の公聴会で、「誰もが抱く大きな疑問は、米国がいかに対国内総生産(GDP)比で六%強に相当する経常赤字を抱えつつ、機能できるのかということだ。
これはたくさんあるパズルのひとつだ」と断言した。 同議長はさらに、米国の経常赤字について、「私はその理由として、グローバル化を反映したひとつの市場現象だと見ている。
この現象は永遠に続くわけではない」と警告した。 CFRB理事は、「金融政策はその結果に基づいて評価されるべきだ」と指摘したが、G議長時代の金融政策の最終結果はまだ出ていない。
一月が一二万二○○○人増となった近年のFRBと米政府の関係はきわめて良好である。 例えば、二○○四年六月にFRBがフェデラルファンド誘導金利の連続引き上げを開始する直前に、S財務長官は「金利上昇は経済回復に伴う自然な進展であり、企業や投資家はその変化に対処できるだろう。
金利上昇は景気回復を阻害するものではない」と発言した。 大統領選挙を控えていた時期にもかかわらず、FRBの金融引き締め姿勢を支持するスタンスを示していた。
一方、日本では二○○五年二月頃から、量的緩和策の解除に意欲を見せる日本銀行に対して、政府・与党の要人から強烈な牽制、批判が発せられた。 日銀が政府に協調しないならば、日銀法の改正を行うべきだと示唆する発言も多々見られた。
実に好対照である。 中央銀行は政府の一部を構成する機関である。

したがって、政府から文字通り完全に「独立」するということはあり得ない。 仮に中央銀行にとっての独立性を「目標の独立性」と「手段の独立性」に分類して考えてみよう。
中央銀行は通常、法律によってその目標が定められている。 したがって、中央銀行の独立性と言った場合、それは「手段の独立性」を指すことになる。
では、選挙で選ばれていない中央銀行員に、金融政策の判断、運営を委ねることがなぜ望まし歴史を振り返ってみれば、FRBもかつてはホワイトハウスから強烈な圧力を受けてきた。 A・F・BFRB元理事が一九八九年に書いた論文によれば、FRB創設時以降の一四人の大統領(Wからシニア・B)のうち、一二人の大統領はFRBに対して何らかいのだろうか。
最大の理由は、数年ごとに訪れる選挙を意識せざるを得ない政治家に金融政策を任せると、短期的な視野で金融緩和や金融引き締めの先送りを行う恐れがあるからである。 Bと上院議員との質疑応答でも見たように、有権者の雇用環境は議員にとって最重要問題のひとつである。
インフレ率抑制よりも、雇用拡大につながる景気拡大方向の金融政策を望むバイアスが現れやすい。 そのような政治からの要請、圧力に従って中央銀行が金融政策を行い続けると、国民や市場は「当局はインフレ率を低下させる意図もないし、能力もない」と見なすようになり、期待インフレ率は上昇してしまう。
インフレ率を安定させるためには、中央銀行の独立性は重要な要素となる。 FRB理事の任期は、それゆえ、政治の影響に左右されにくいように、議員の任期よりも遥かに長い一四年に設定されている(それでも後述するように影響を受けるケースがある)。
一方で、FRB議長は、選挙という国民の審判を受けていないにもかかわらず、米国経済に絶大な影響力を持っている。 このため、FRBは議会に対して説明責任(アカウンタビリティ)を負うことになる。
FRB議長や理事が議会で頻繁に証言しているのはこのためである。 あう第一に、政権と対立した際のFRBの政策判断が正しかったケースが多かったことが挙げられる。

そういったトラック・レコードの存在ゆえに、ウォール・ストリートや国民がFRBの独立性を支持するようになっている。 ただし、そこに至る過程では、政権に歯向かったFRB議長が政権から事実上解任されるなど、"血みどろ”の闘争が繰り広げられている。
の圧力をかけてきたという。 それらの大統領は、金利引き上げに反対したり、FRBの人事に影響を行使した。
それが近年のようにFRBが高い独立性を有するようになった背景には、いったいどのような経緯があったのだろうか。 ポイントを要約すれば、次の四つになる。
G議長に特に顕著な能力であったが、共和党、民主党の両陣営に対して、時には日和見的に接し、両者を巧みに懐柔してきた。 Gでさえ初期の頃は議会とたびたびP・BFRB議長以降の時代になると、政権幹部がFRB批判の発言を行った場合、マスメディアから一斉に%かれるケースが増えるようになってきた。
このため、世論への悪影響を気にして、政権サイドはFRB批判を表向きは控えるようになった。 最後に、R。
E・R元財務長官の存在が大きく影響していることを忘れてはならない。 彼は震日を重視して、FRBの独立性を擁護することが米国経済にメリットをもたらすと政権サイドから強く主張した。
その成功体験が、現在の政権にも受け継がれており、FRBの独立性を尊重するB大統領、S財務長官らの現在の態度につながっている。 Rがいなければ、Gは存分には活躍できなかったであろう。

摩擦を起こしていた。 一九九一年と九六年の議長任期到来の際は、Gのインフレ抑制的姿勢が上院に嫌われ、承認が遅れたために数カ月間"臨時議長”の立場になっている。

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